2010年9月1日水曜日

No.3 「中途半端はやめろ!」 ―大学事務室(総務部)にて  #shounintaishou

関係 = 直属の上司
相手の性別 = 男性

相手の資格 = 正社員

状況 = 34年も前のこと、書類未提出の学生への督促業務をしていた。掲示などで呼びかけても、なかなか未提出者が減らないので、この業務を中途で打ち切ろうかどうかと迷っていた。

言われた言葉 = 「中途半端はやめろ!」 中途半端で投げ出すのは、きっちりと提出している大勢の学生に対して失礼ではないか。最後までちゃんとやり通すことが、未提出の学生への指導にもなる。それこそが、大学職員の「仕事」というものなのだ。



あなたの反応 = 大学に就職して2カ月ぐらいのころで、仕事の意味もわからず、毎日漫然と業務をしていた。上司のきびしい一言で、自分の甘さに気づき、ずいぶん考えさせられた。その日から、学生の立場や業務の目的などを考えながら、仕事をするように努めた。



後日談 = どのような小さいと思える仕事でも、最後まで丁寧に業務を行うようになった。「業務マニュアル」をつくるきっかけにもなった。最後までやりぬくことに、やりがいを見出すことができるようになり、しんどい仕事でも、最後には喜びを感じるようになった。


コメント = 現在は、上司という立場で管理的な業務をすることが多くなった。事務室などで、少しでも気になる言動や業務内容があれば、黙認や遠まわしの発言は避け、自分が嫌われても、部下には直接注意をしている。課外活動団体の顧問もしているが、同様の態度で学生にも接している。あのときの、上司の一言「中途半端はやめろ!」が、いまも「座右の銘」となっている。


ハンドルネーム=岡田悦夫様、私立大学総務部長、56歳

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